旧だっちもね通信 アーカイブス




新潟芸妓文化 (1999年夏号)                                             

   
  
日本には(いきなり大きくでた)まだまだ数々の文化的なものが残されております。
新潟花柳界の芸妓文化もそのうちの一つで戦後、芸妓さんの数も激減し衰退しつつあったものを商工会議所、財界人の力添えで情緒ある新潟の湊町文化を残していこうと昭和62年に新たに生まれ変わりました。
私達の薄っぺらな財布では、とても近寄れない世界だと思っていたら、「芸妓を楽しむ会」という昼食を兼ねた割安の催しものがあったので、さっそくかみさんと新潟市古町の割烹有明さんまですっ飛んで行きました。(土曜の昼、仕事はそっちのけ)
40人ばかりのお客さんの中(殆ど女性、男性は二人だけ)一時間の前半は生三味線で唄を聴きながら優雅な踊りを「うつくしい〜ブラボー」と心の中で堪能し、後半は御膳を頂きながら芸妓さんとも話ができるという嬉しい時間を設けさせていただきました。

芸妓さんは日々、踊りの練習をしながら、朝は難しい新聞を広げ政治、経済などを勉強し、色々な人と会うわけだから、教養、知識、愛嬌、そして心配りに至るまで彼女たちの努力は半端ではないようです。
人と接しながら文化を伝えていくというところは日本酒に相通ずる部分があり共感しました。
彼女たちは何かと色物で見られがちですが、今回参加してはっきりとわかりました。彼女たちは芸人なんだと、新潟古町のスターなんだと。
でも、正直言うと鼻の下が3cmほど伸びてしまったボクでした。



戻    る