祭 り と 伝 統 (2003年初夏号)
今年も燕の町の春のお祭りが行われました。そのメインが萬燈。
伝統的な風情を感じる祭りという意味では燕で唯一のもので、江戸時代末期から今の今まで紆余曲折、綿々と続いてきました。
木場小路萬燈(現宮町)と、横町萬燈(現中央通り1、2、3丁目)の巨大な萬燈二基が大勢の若衆によって動かされ、木遣音頭と伊勢音頭に合わせて、練習に練習を重ねてきた可憐な小さな踊り子が華やかに舞う。
そりゃぁ可愛いったらありゃしない。
今年は久しぶりに横町萬燈三班の役員として宵宮、本祭りと二日間に渡って参加させて頂ました。(いつも某酒蔵さんの全国大会とぶつかって出れなかったが、やはり町内のことも大切だと決断した)
長である総代、副総代、その他皆さんの裏方の苦労がよくわかりました。
でも祭りってやっぱりいいもんですね。
下は小学低学年の女の子男の子から、上は七十にもなるご年輩の方までが、ひとつになってものを造り上げて行く。それがどんなに素晴らしいことか。
とかく、同じ町内に住んでいても中々こっちから小さい子や、ましてや女子高生の子には声をかけずらいことってあるじゃないですか。
もっと言えば、どの子がどこの子供なんていうのもわかりたくてもわからない場合が多いし。
でも、少なくてもお互いが祭りに参加した者同志なら顔がわかって、実際その後、町で会っても声をかけてくれたり、手を振ってくれたり、こっちからも声をかけたり。
全く世代の違う子達とコミニュケーションを取れたことが何より嬉かったですね。
そう考えると祭りという「伝統」を長い時間かけて世代が移り変わっても続けていくということは地域社会にとってはとっても意義があることなんだなぁと改めて感じます。
「人から人へと継がっていく」。
伝統のよさって実はここにあるんですね。
|