,

     ミニMiniだっちもね通信

 
   2015 立春号    


    ・追 悼    
    ・第24回寒九の水汲み
    ・1970年代の少年チャンピオン
    ・軍師官兵衛
ー第45話秀吉の最期ー
    ・灘でおこった素晴らしいこと 
    
    
      



追 悼 

先日、ある酒蔵のある営業が50代の若さで亡くなった。
その酒蔵は忘れもしない、今から10年程前に考え方、生き方の相違から袂を分かざるをえない関係になった蔵。
あの時もその営業と意見を闘わせた。
お互い全くの平行線、でも私は薄々わかっていた。
この男は蔵の苦しい時代も体験してきた現場の叩き上げの男で、会社に対する思い入れは人一倍だったことを。会社のためには身を投じて闘う男だったということを。
でも、こっちだって負けていられなかった。大事なお客さんのためにも。
あれから10年か。天国でゆっくりと休んでいられるかな。ご冥福をお祈りします。

 

第24回菅名岳・寒九の水汲み


1月14日、第24回となる「菅名岳・寒九の水汲み」が行われました。
今年は20年に1回あるかないかの晴れのグッドコンデションの水汲みとなりました。
参加して下さった皆様大変ありがとうございました。

面白かったのが水汲みの後の咲花温泉で行われた懇親会。常連さんには御礼を言いながら廻ることができたのですが、一人だけ今年初めての水汲み参加でうちに懇親会申し込みをされた女性の方がいられて、もちろん初めてだから顔もわからない。この百名の中からどうやって探しだすんだと半ばあきらめていました。
そして、燕から来られている常連のMさんにお酌に廻った時に、たまたま横の席にいて一緒に話の盛り上がった女性に「どちらの酒屋さんで申し込まれましたか?」と聞くと、なんとなんと「燕のアイバ屋さん」と言われたからびっくりしました!
思わず「○○○子さんですかー」と言っちゃったから相手もびっくり。Mさんもびっくり。
偶然に感謝です!





1970年代の少年チャンピオン

子共が少年ジャンプの「ジャンプスターズ・ビクトリーバーサス」というゲームにはまっています。
少年ジャンプ45周年を記念して作られたらしくジャンプの歴代ヒーロー、ドラゴンボール、ワンピース、トリコ、ナルト、ドクタースランプ、北斗の拳、男塾、ぬ〜べ〜、るろうに剣心、両さんなどなど豪華な顔触れがバトルするゲームでさぞ子供は楽しいんでしょう。

私達の小学生の頃はジャンプよりチャンピオンの方が人気あったなぁ。
あばしり一家、ドカベン、魔太郎がくる、恐怖新聞、キューティーハニー、ブラックジャック、がきデカ、エコエコアザラクなどなど。
う〜ん負けるなぁ、ヒーローがいない!恐怖もの、エッチものが多い!でも手塚治がいるぞ〜!ということで描いてみました。
わかるかな〜?



 
                  
軍師官兵衛第45話秀吉の最期  

NHK大河ドラマ「軍師官兵衛」終わってしまいましたね。
最期はもうどんどん話が盛り上がっていきました。特に第45話の「秀吉の最期」老いて死に際の秀吉と官兵衛の会話は鳥肌モノの攻防でしたね。久々にゾクッとしました。

もう死期が近い人が最後の力を振り絞って
「わしは間違っていたと思うか?」
と聞かれれば、例えそう思っていても普通言葉を変えますよね。
それを官兵衛は一、二呼吸間をおいてハッキリ一言、間違っていた点を指摘するんですね。まー何という人でしょうね〜。

それに輪をかけ、秀吉が「わが子を、豊臣を頼む」と手を握ろうとすると
「天下とは器たるべきものが治めるべき」
と無情にも手を払ってしまうんですね。
カッときた秀吉は「おまえが天下をとる気か!」と叫ぶのですが、官兵衛は只々秀吉と一緒に世の乱れを収めたかっただけだとガッと目を見て正直な心の言葉を言うんです。
その言葉に心を溶かされた秀吉は泣きながら
「すまなかった。お主の思うような天下人にはなれなかった」
と頭を下げ、官兵衛も
「ありがとうございました」
と泣き、別れた後は一人で号泣。
ゾクゾクするような名場面でした。

                             



灘でおこった素晴らしいこと


酒の銘醸地、兵庫県灘五郷。
20年前、この地域は大変な被害に見舞われた。
阪神淡路大震災である。
灘には大手の他に中小の小さな酒蔵も多く、数多くの蔵が被災され廃業した蔵も多数出たという。

灘の名酒「大黒正宗」も蔵は崩壊。かろうじて残った鉄筋の蔵で生産量を年間200万本から2万本に落として営業を再開した。
大量生産から逆に少量の品質重視の酒造りに移り、販売方針も転換して蔵と共に共存を目指す酒屋さんとの協力体制のもと、じわりじわりファンのお客さんを増やしていった。
震災から18年、今度は鉄筋の蔵が老朽化、そこで酒造りを続けていくことが困難になり、蔵を建て替える資金もなく、またもや廃業するかどうかの瀬戸際に立たされた。

そこに手を差しのべてくれたのが、なんと業界最大手の酒蔵白鶴酒造。
白鶴酒造の一角を借りて大黒正宗は酒造りをしていくこととなった。これは極めて珍しいこと。
白鶴酒造は言う。大黒正宗はいい酒を造っていたし、ファンも多くいる。そういう酒が無くなるのは寂しい。日本酒は個々のブランドの集合体で業界全体が盛り上がるし良い酒が生まれる。それが日本の文化。今回蔵を貸し出すことでお互いが品質を切磋琢磨していけばいいと。

どの業界にもありがちな「買収」や「吸収」という手段をとらずに「共存」という道を選んだ白鶴酒造、その素晴らしい選択は今の強欲資本主義と一線を画す、まさに日本で何百年と続く酒蔵の、何千年と続く生き様のような気がした。
もちろん色々な利害関係や、白鶴酒造のとった行動に賛否両論あるかもしれないが、日本酒業界最大手の酒蔵が「共存」という言葉を使ったことが、自分だけ生き残ればいいという社会と違う行動をとったことがとても喜ばしい気持ちになった。
両蔵は規模の大小にとらわれることなくお互い対等にギブ&テイクをして行くという。
やっぱり日本酒はいい!


                           


                               
 


     次に進む   前に戻る     だっちもね 一覧に戻る  

                    ホーム